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温浴室内環境調査報告書
平成20年1月20日
<目的>
温浴室内の岩盤(光閃石)の汚染の有無について、鹿児島市内の検査センターに依頼し、細菌学的な調査を実施した
<対象・場所>
光閃石(岩盤石と石枕)について、使用前後の比較検証を行った。
<方法>
岩盤と枕の縦と横10cmの広さをスワープでまんべんなくふき取り、原液として、ツイン培地に36℃ 48時間(2日)、72時間(3日)培養し、コロニーを観察した。
<結果>
- 塗抹検査でNo1~5のすべてに菌を認めず、培養でも病原性のグラム陰性菌は認められなかった。
- 培養2~3日目にNo1~5に少数のコロニーの発育が見られた。
- 菌の発育が一般細菌と比較して有意に遅いため、コロニーの色調が悪く、大きさも小さい。
- 枯草菌を枕から1ヶだけ検出。
- 菌の発育は、病原性のないCNS、B.subtilis、Micrococcus sp.とグラム陽性菌のみであった。
- 光閃石使用後は、水拭きのみの清掃にもかかわらず、その殺菌効果はすぐれたものであった。
<考察>
No3の枕に枯草菌が認められたのは、食事に納豆を食べて口の周りに付着したものが汗とともに流れ落ちたものと思われる。また、グラム陰性菌の発育が全く認められなかったのは、細胞壁の薄い菌のため、表層密度が拡がり、その結果、外膜が傷害されDNAが流出したためと考えられる。
さらに、グラム陽性菌の弱い発育がみられたのは、細胞壁ペプチドグルカン層(膜密度)の厚い菌であり、DNAの流出をきたすような障害を受けないためと考えられ、双方の細菌構造の違いで発育に差がみられたものと考えられる。
<まとめ>
- 塗抹検査では顕微鏡学的にまったく菌は認められなかった。
- 発育菌の発育速度が遅く、また菌量も少なかった。
- 病原性のあるグラム陰性菌の発育がまったく認められなかった。
以上の結果より、光閃石の持つ殺菌効果はすぐれていると言える。
波動温浴・陽翠
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