◆尿の色で分かる体の状態
[臨床検査の基礎知識]
尿の色で健康チェック
- 無色:糖尿病、尿崩症など。尿量が多いために、ほとんど無色になります。
- 褐色:ビリルビンの混入、濃縮尿など
- ビリルビンの混入・・・肝障害や胆道閉塞などの疾患により、ビリルビンが尿中に混入することにより尿が褐色になります。この尿の特徴は、尿を排泄するときにできる泡まで黄色くなります。
- 濃縮尿・・・熱がある場合や下痢や嘔吐など、水分摂取不良により尿が濃縮されることより褐色になります。
- 赤褐色:血尿など。
腎疾患や尿管結石など、尿中に血液が混入することで赤褐色となります。
- 乳白色:膀胱炎など。
膀胱炎などで、膿が尿に混入することによって乳白色となります。また、病気によって尿に脂肪が混入する場合も乳白色になります。
尿の混濁と臭いで健康チェック
尿の混濁について
通常、尿は透明ですが、膀胱炎などで白血球が多数混入したり、また、健常な方でも、野菜などのアルカリ性食品を多くとると、リン酸塩や炭酸塩が、肉食などの酸性食品を多くとると尿酸塩などの結晶が尿中に出現して濁る原因となります。
尿の臭いについて
尿の臭いは、尿特有の芳香臭があり、健常な方は大体同じような匂いがします。
- 膀胱炎
膀胱炎の場合、尿中の尿素が膀胱内で細菌によって分解されるため、新鮮な尿でもアンモニア臭がします。
- 糖尿病
糖尿病(重症)の場合、ケトン体が尿中に大量に含まれていると、果物のような甘酸っ ぱい臭いがします。
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